図書館などの「記憶の機関」における孤児著作物とフェアユースのベストプラクティスに関するステートメントが公表されています。
2021/12/01
STATEMENT OF BEST PRACTICES IN FAIR USE OF COLLECTIONS CONTAINING ORPHAN WORKS FOR LIBRARIES, ARCHIVES, AND OTHER MEMORY INSTITUTIONSより。
図書館やアーカイブスなどの「記憶の機関」における孤児著作物とフェアユースのベストプラクティスについてまとめられたステートメントが公表されています(2014年12月)。
このステートメントは、アメリカン大学のメディア・社会影響センター(Center for Media & Social Impact)やカリフォルニア大学バークレー校のデジタルライブラリー著作権プロジェクトなどが中心となってまとめたものです。
ステートメントの中では、まずフェアユースについて簡単に紹介されています。続けて、大量の孤児著作物を含むコレクションを保有している「記憶の機関」(Memory Institutions)が、コレクションのデジタル保存とデジタル公開を進めるケースを想定し、これらとフェアユースの関係に関する基本原則が示された上で、特にデジタル公開につきフェアユースの成立が認められやすくなるためのベストプラクティスについて、7項目にまとめられています。
STATEMENT OF BEST PRACTICES IN FAIR USE OF COLLECTIONS CONTAINING ORPHAN WORKS FOR LIBRARIES, ARCHIVES, AND OTHER MEMORY INSTITUTIONS (Center for Media & Social Impact)
米国の図書館やアーカイブスにおける孤児著作物のフェアユース利用のベストプラクティスをまとめたレポートが公開(カレントアウェアネス・ポータル)
(中川隆太郎)
関連記事
-
-
国際図書館連盟(IFLA)がインターネットマニフェスト2014を公表しています
国際図書館連盟(IFLA)が2014年11月26日にインターネットマニフェスト2 …
-
-
著作権とTPPの関係についてのまとめ(速報)
先週にかけてTPP協議における知財分野の交渉条件についての報道がなされましたが、 …
-
-
文化審議会著作権分科会 法制・基本問題小委員会(第4回)の資料が掲載
2月4日に行われた文化庁の文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会(第4回) …
-
-
TPP交渉、著作権保護は70年で調整か
TPPの交渉の一つであった知財分野の著作権の保護期間について、首席交渉官会合の …
-
-
ホイットニー美術館がオンラインデータベースを拡張
ホイットニー美術館がオンラインデータベースの拡張し、従来の700点程度から21, …
-
-
EUのデジタルサービスへのVATルールが変更される
2015年1月1日にEUのVAT(付加価値税)のルールが変更となり、デジタルサー …
-
-
インドのナショナルミュージアム・デジタルリポジトリ
日本の文化遺産オンラインに相当するインドのミュージアムが所蔵するコレクションをデ …
-
-
建築アーカイブ(フランドル建築アーカイブセンターとアレハンドロ・デ・ラ・ソタ財団)の事例が報告されています
AMeetでベルギー・アントワープのフランドル建築アーカイブセンターとスペイン・ …
-
-
「マンガ・アニメーション研究マッピングプロジェクト 調査報告書(平成25年度版)」が公開されています。
「マンガ・アニメーション研究マッピングプロジェクト 調査報告書(平成25年度版) …
-
-
ロシアで2015年にナショナルデジタルライブラリー
ロシアでは2015年にインターネットで文章や雑誌といったものが閲覧できる国家的な …